サウジアラビアの女性に関する展覧会、横浜ユーラシア文化館にて

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横浜ユーラシア文化館でサウジアラビアの特別展を観ました。女性が顔を隠すことで「みられる私からみる私」になる、というコンセプトが興味深いです。

1960年代にサウジアラビア西部にあるオアシスの村で人々と寝食を共にしながら調査を行った文化人類学者、片倉もとこの研究を紹介しつつ、半世紀後の現在、どうなっているか分かるのが面白い。上の写真が現在、下の写真が50年前のもので、女性の服装は昔の方が色鮮やかだったことが分かります。男性はほとんど変わっていません。

 

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展示物のうち、観覧者が撮影可のものと不可のものを明示した上で、肖像権の解説を丁寧にしてあり好感を持ちました。半世紀前に撮影した写真は、写っている本人または遺族に許可を得て展示しています。

異国情緒ある人物像を撮影、分析、展示する際、上から目線のオリエンタリズムにならぬよう最大限配慮する姿勢に共感しました。展覧会は22日までやっているそうです。