映画「FLEE」感想

 

transformer.co.jp

 アフガニスタン難民で現在は北欧に住んでいる男性で同性パートナーを持つ知識人が主人公のアニメ映画。関係者の安全を守るため、細部をぼかしたり改変している…ということです。

 政治体制の問題、機能不全国家の問題を個人の視点で描いています。アフガニスタンの不安定で恐ろしい政治体制のみならず、先進国の人々の冷酷さを描く場面が印象的。見ながら、日本の難民への対応が論外であることも思い出します。

 政府や制度について考えさせられる内容でありつつ、あくまでも個人の尊厳に軸足を置いた視点と描写に深く共感しました。

泉屋博古館・東京

 仕事で近くまで来たので泉屋博古館・東京へ。広すぎず小さすぎず、ちょうど良い大きさ。さっと回れて好きな絵は繰り返し見られる建物の構造がありがたいです。

 岸田劉生の自画像と麗子さんの絵、どちらも怖くない描き方の2枚と並べて、いわゆる「麗子像」の不思議な絵。面白かった。

 私がいちばん興味を持ったのは、住友家の第15代当主だった吉左エ門友純が作らせた須磨の洋館に関する展示室。洋館も展示されていた絵画たちも空襲で焼けてしまったそうで、白黒写真と解説中心。20世紀初めに西洋上流階級の文化水準を目指して国際交流と子女教育のために作ったものという記述に、当時の教養ある超富裕層が担った公共性を帯びた取り組みを感じました。

小金井市で講演&滄浪泉園

 

 小金井市主催の男女共同参画講演。テーマは「ジェンダー平等」で、市議はじめ地元で様々な活動をされている方が多く参加して下さって質問がとても深かったです。
 
 講演後、会場と同じ道路沿いにあった「滄浪泉園(そうろうせんえん)」に行ってみました。猛暑でしたが、門の前で気温が下がるのが分かる。鬱蒼とした雑木林と池、自然の崖をそのまま生かした遊歩道で、山道を歩いているような気分になります。
 もともと、明治・大正期に三井銀行などの役員、外交官、衆議院議員などを務めた波多野承五郎の庭園・別荘だったそうです。今は小金井市が管理しています。ある時期、個人に富が集中した後、公に資産と運営が移管されることで自然が守られる流れをここでも感じました。
 私は自然を生かした庭園が大好きなので、できれば蝉の声を聞きながら読書したかったのですが、めちゃくちゃ強力な蚊がいて20分で10カ所刺されたので、今日はぐるっと回って退散。蚊よけをしっかりして再訪したいです。

澤乃井園で天国のひととき

 立川駅から1時間弱で御岳駅。多摩川沿いを20分弱、下流に向かって歩くと日本酒メーカーの澤乃井が運営する屋外飲食スペースがあります。川を見ながらお酒を飲んだりお蕎麦を食べてもいいし、屋内の涼しいカフェも素敵です。近場にある天国のようなスペース、ここから10分弱歩くと青梅線沢井駅です。

映画「モガディシュ」感想

 たまたま時間ができて見に行ったら、予想以上に面白かったです。1991年、ソマリア内戦に巻き込まれた大韓民国北朝鮮、それぞれの大使館員たち。この時期、なぜ両国がソマリアに大使館を置いていたか、想像以上に最近の出来事だった韓国の国連加盟など、初めて知ることが多くありました。

mogadishu-movie.com

 危機を経験した元韓国大使の著作をもとにした映画です。韓国の外交・政治がらみのエンタメは本当に見応えがある作品が多い。

 

御岳・ロックガーデン

 御岳神社の近くにあるロックガーデン。水音が気持ちよく、苔むした岩ごろごろの眺めも良い。スニーカーで充分、歩けます。緑を見て水が流れる音を聞くと不思議に心が洗われる気分になる。