日本人男性と中国人女性が結婚紹介所を通じて知り合い、
日本男性は40代後半から60代、 中国女性は東北地方のある町に住む20代で、 結婚後は女性が日本に移り住みます。 多くの男性は中国語が分からないため、 紹介所は通訳から始まり結婚後の諍いへの助言もしています。
日本と中国の地理的な近さ、見た目の類似は「結婚できる」 という判断につながっていき、 言葉が通じないことやお互い数回しか会わずに決断することは、 結婚の難しさにつながります。また、 中国女性が日本入国の手続きをする際には「それは、本当の結婚なのか」という疑念にさらされます。
本の題名にある通り、相手と「結婚できる」 判断の境界線を様々な角度から描きます。 例えば女性側が住む地域には「残留孤児」が多く、1980~ 90年代に日本へ帰国した人たちから、 豊かな日本に関する良い印象に結びついたそうです。 日本の植民地支配が予想外の形で影響を与えていました。
通読して感じるのは、著者のフェアなものの見方です。結婚相手を探して奮闘する人々や仲介者の発言を的確に位置づけつつ、安易にジャッジしないところが、ともていいなあ、と思いました。
日本政府主催の国際女性会議WAW!有識者会合第2回
毎日新聞・開かれた新聞委員会
委員を務めている毎日新聞社の「開かれた新聞委員会」、座談会の様子が記事になりました。ロシアのウクライナ侵攻、参議院議員選挙など色々話しました。
開かれた新聞委員会:2022座談会(その1) 市民も発信、ウクライナ侵攻 | 毎日新聞
御嶽渓谷・河鹿園、建物ごと美術館
JR青梅線・御岳駅(奥多摩より少し東京寄り)を降りてすぐにある河鹿園。もともと料亭旅館だったのが5年前に廃業し、建物丸ごと美術館になっています。
百貨店のうちわ。書や画がいろいろ飾ってあります。第二次世界大戦中、疎開してきた川合玉堂の絵なども。ちなみに玉堂美術館は多摩川をはさんで橋を渡った向こう側です。
客室も見て回ることができます。山の斜面に沿った建物で、部屋によって木に近かったり、川に近かったり、目の前が山だったり、違う景色を楽しめる。
この部屋いいなー泊まりたいなーと思いつつ外を眺めたり、置いてある椅子に座ってうたた寝したり、本を読んだりすると最高。古くて良いものが残っているのを見るのは嬉しいし、この旅館が終わってしまったように、自分の人生も遠くないうちに終わるんだな、と思いつつ青い空と緑の山を眺めると良い気分になる。