長野県松本市・旧制高校記念館


 松本市内を半日観光。特に見応えあったのは旧制高校記念館です。松本高校の学生たちの暮らし、学び等を色々まとめて展示。

 まず、全国の旧制高校を地図で見せてくれて、彼らが同世代の1%を占めるエリートだと把握する。松本を含む各地が高校を誘致し、地元がお金を出し合って高等教育機関を歓迎したことが分かります。予算とか3年間にかかる費用と当時の公務員給与の比較とか、数字がきちんと書いてあるのが良い。
 寮生活の様子は衛生面が心配になるような密集した寝室と勉強部屋で、飲み歩いた街の様子なども分かる。時代が時代ですから、学生は全員男子で、芸者さんの卵みたいな女の子たちと一緒に写っている写真もある。
  北杜夫が物理の答案に書いた恋愛詩や、先生がそれに59点を付けたやり取り(0点じゃないけど単位はあげない)なども。
 100年前のエリート男子の教養教育のありようを実感できて、今の職場をちょっと思い出しました。そして、学徒出陣の展示は正視するのが辛かった。

 

 

森まさこ首相補佐官「女性と経済」勉強会・第3回

 今日は霞ヶ関関連の会合が重なり、森まさこ首相補佐官による「女性と経済」勉強会でした。10分いただき「女性の就労と司法の問題」をテーマにお話しました。

 女性の経済的自立は岸田首相が繰り返し話しているように、今の最重要課題です。女性も高い教育を受け、就職し、出産育児などのライフイベントを乗り越えつつ働き続けられる社会にすること…の必要性は繰り返し議論されています。

 一方、同学歴同時期入社でも女性は男性より低賃金で昇進できないことがあります。人材管理に性差別が入り込んでいては、どんなに頑張っても自立からはほど遠い…。そこで、訴訟事例や労働行政が介入すべき事例を取り上げて解説しました。

 補佐官はもちろん、一緒に勉強会に参加している経済学者や起業家の方からも真摯なコメントをいただきました。

16年ぶりのミシガン・夏休み

 夏休みを2週間ほど取って、ミシガン州アナーバーに滞在しました。16年前に留学していた時以来、久しぶりです。相変わらず豪華な建物がたくさん建っている大学町で、公園の中に住んでいるような感じ。

 かつて街のメインストリートにあって、とても好きだったアート雑貨屋さんがなくなっている…と残念に思っていたら、別の場所に移転していました。たまたまオーナーがいたので「16年前にここで売っていたブルーベリーのネックレス、今も使っています」などとお話する。

 夏は日がとても長いです。これは夕暮れみたいですが、既に20時過ぎています。明るいな、と思っているとあっという間に夜になるから不思議。

 大学町を出て西へ向かうと、見渡す限りのトウモロコシ畑。この光景は、日本だと北海道なら見られるかも。

 ミシガン湖。向こう岸は全く見えなくて、どう見ても海です。東京都の数倍広い。スケールが大きいです。

 大学美術館。入場料は無料で寄付箱が置いてある。閉じこもっていたコロナの時期を乗り越えて、私はここにいる!と感じる展示。それからアメリカの歴史を奴隷制批判の視点から見直す展示が印象的でした。

 

 久々にアメリカの大学町へ行き、潤沢な資金に支えられたリッチな施設を見たり、物価高、円安を実感したり、2週間、全く仕事をしなかったので、非常にリフレッシュできました。

子どもによる書籍原稿の校正

 FBは「●年前の今日」の投稿を教えてくれます。夏休み期間だから色々書いている中でも、大事だと思ったことを転載。2022年8月22日に書いたことです。

 

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 10月に出す本のゲラを息子に読んでもらう。既にプロの編集者の手が入っており、私も精読して文字や重複表現などを直しているので、
 「分からない、つまらない、説得力がない、えらそう」と思う部分があったら是非教えて。文字の間違いも見つけたら教えて、と伝える。
 3~4日で読んで付箋にコメントを貼ってくれた中でも、ありがたかったのは、
 ジェンダーギャップの解消=ジェンダー平等を目指す、というなら、あんまり「ランキング」ばっかり言わない方がいい。競争と平等は合わないんじゃない?
●欧米の国が男女平等だ、と聞いても「ふーん」で驚きがないから、欧米以外の国の良い例を書いた方がいいのでは?
といったことで、そのまま反映して直す。
 小学生といっても最近はクリティカル&ロジカルシンキングに近いことを習うし、読ませる作文、聴かせるプレゼンの機会もあるから、読書好きなら、このくらいの仕事はできるのだな、と思います。
 私が妥当と思うバイト代をあげたら驚いていましたが、市場価格だと思うよ。子どもだからって安く買いたたかれないように自分の仕事の価値を知っておいて、と話す。
 仕事で老若男女に会いますが、22歳より42歳が優れているとは限らず、22歳よりバイタリティのある82歳もいる。個人というものを、もっと見る世の中になってほしい。
 

 



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八王子市夢美術館「愛のヴィクトリアンジュエリー」展覧会

 八王子市夢美術館「愛のヴィクトリアンジュエリー」展覧会、面白かったです。 キラキラなタイトルだけど展示の解説は産業、科学技術、政治要素がしっかり。 ダイヤモンド人気の背景にカッティング技術や鉱脈がインドのみならずブラジルで見つかったことがあるとか。

 手の込んだレースの展示もあり、1520年代のフランドルとイタリアで始まり、きっかけは贅沢禁止令だそうです。金銀真珠を使った衣服が、やり過ぎとされ、では白い糸でレース編みなら良かろう、と。 他にも美しいものが色々あり、背景情報が楽しいです。

ジェンダー・ギャップ指数について、共同通信の取材にこたえました

 7月中旬に公表された世界経済フォーラムジェンダー・ギャップ指数について、共同通信で分野別の解説記事が出ています。私も少しお話しました。

 

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